総裁のおことば
公益社団法人日本植物園協会第61回大会 総裁秋篠宮皇嗣殿下お言葉
「公益社団法人日本植物園協会第61回大会」が、ここ鳥取県で開催され、本年も皆様にお目にかかれましたことを誠にうれしく思います。また、本日表彰を受けられる方々に、心からお慶びを申し上げます。
日本植物園協会は、1947年5月の創立以来、全国的な植物園ネットワークを通じて、植物園や植物に関する文化と科学技術の振興、希少種や自然環境の保全などに大きく貢献する事業を実施してまいりました。
気候変動などの地球環境問題に直面している今日、植物園が取り組んでいる絶滅危惧種の系統保存や生物の多様性保全などの活動は、ますます重要なものとなってきています。また、人々が集う憩いの場や社会教育の場としての機能、植物の調査研究や植物情報の発信などの活動は、学術や文化の振興に大きな貢献をするものと申せましょう。全国の植物園運営に携わる皆様が、そのような植物園の社会的重要性に思いを致し、植物園の一層の発展に寄与していただくことを願っております。
さて、今年の開催を引き受けてくださった「とっとり花回廊」は、1999年に開園した日本最大級のフラワーパークです。なだらかに広がる10,000㎡の広大な花畑「花の丘」や、展望回廊の中心に配置された巨大なガラス温室「フラワードーム」など、独特の景観を作り出しています。
そして、園内の花壇に植える苗のほぼ全てにあたる年間約40万株を県内農家から調達し、県内の花き栽培の振興に尽力しています。それとともに、園のメインフラワーであるササユリの増殖活動や花を育てる場の子供たちへの提供など、学術分野や教育活動にも力を入れておられるとのことです。
「とっとり花回廊」が有する園芸技術や憩いの場・社会教育の場としての役割が一層向上し、国内外の来園者にとって魅力的な植物園であり続けることを期待しております。
また鳥取県では、地域の緑化活動に対して専門的な助言を行う「みどりの伝道師」の派遣や、民間企業による緑地公園づくりなど、地域主体の緑のまちづくりを官民連携のもとに推進されていると伺っています。こうした取り組みが今後益々発展することを願っております。
おわりに、本日から始まる大会が、活発な意見交換や情報交換の場になることを期待するとともに、日本植物園協会の活動がますます充実していくことを祈念し、私の挨拶といたします。